美しい歌 ~好きな歌の訳、解釈、若しくは雰囲気の紹介

好きな歌の訳、解釈、若しくは雰囲気の紹介

There's a Light Beyond These Woods (Mary Margaret)

There's a Light Beyond These Woods (Mary Margaret)
(Nanci Griffith)


◆森の向こうに光があるよ(メアリー・マーガレット)◆



森の向こうに灯りが見えるよ、メアリー・マーガレット
そこまで行って
何が光ってるか見てみない、メアリー・マーガレット
もうすぐ夜が明ける。私たち一晩中話してたんだ
私たち10才にしてはすごい計画を立てたよね
あなたと私で


私の新しい恋人に会ったことあったっけ、マーガレット
名前はジョンで学校に行くのに私と同じバスに乗るの
私と手をつないでくれるのよ
14才で、年上の彼氏よ
それでも私たちはずっといい友達よね
マーガレットとジョンと私の3人で


ニューヨークに行ってみようよ、マーガレット
地下鉄に隠れ住んで
詩人のワインを飲むの
でも私にはジョンがいて、それであなたは行ってしまって、私は残った
でもあなたはシニアプロムまでに家に戻ったわね
それはジョンをなくしてしまったときのこと



  私たちが計画した夢を、今私は生きている
  私たちが歌ったすべての夢は、私たちはどうするか知っていた
  それらは何も変わっていない
  私とあなたみたいな友達は他にいないわ
  メアリー・マーガレット


あなたの家族の成長を見るのは楽しいわ、マーガレット
あなたの娘と旦那さんがいて
あなたのことを本当に大事にしてくれている
でも、私たち語り明かしてしまったわね
私たちが10歳の時に
私たちの森の向こうに灯っていた光、あれはどうしたのかしら
あなたはとりとめなく話していたけど


  私たちが計画した夢はね、マギー
  今私はそこに生きている
  私たちが歌った夢のすべては、どういうものか確かに分かっている
  でも私は何も変わっていない
  あなたと私みたいな友達は他には決していない
  マギー、見える?


あなたの森の向こうに光が見えるわ、メアリー・マーガレット




※※※
「There's a Light Beyond There Woods」は、ナンシー・グリフィス(Nanci Griffith)のデビューアルバムで、B面の最初の曲のタイトルでもあります。(こちらは「There's a Light Beyond There Woods (Mary Maegaret)」というタイトルですが)
 この歌で語りかけられるメアリー・マーガレットとは、ナンシー・グリフィスの子供の頃からの友達、マーガレット・メアリー・グレアム(Margaret Mary Graham)のことだそうです。この人は、同じアルバムの2曲目「Alabama Soft Spoken Blues」をナンシーとともに書いています。このアルバムにもサポートボーカルとして参加しています。
 「There's a Light〜」の歌の内容は、すべて事実か、マーガレットとの関係に基づいたものだそうです。
 歌詞に少しわかりにくい部分があるのは、恐らくナンシーが、友人に個人的にあてたものだからでしょう。
 この歌は、親友と一緒にいて心からくつろいでいるような雰囲気があると思います。


 「ジョン」も実在した人物で、英語版ウィキペディアには、ナンシーは高校時代にジョンという名のボーイフレンドをシニアプロムの後にバイクの事故で亡くし、そのことがその後の彼女の歌に影響を与えたとあります。リンク先を見ると、ナンシーファンには結構知られた話だとか。wikipedia:en:Nanci Griffith(英語版)
 

 1998年にされたマーガレット・メアリー・グレアムに対するインタビューがありました。
http://austinnewsstory.com/Articles/NanciSchool/holycross.html
 長い記事ですが、この歌に関する問いと答えのみ訳してみました。


◆◆◆


Q44
あなたにとって「There's a Light Beyond These Woods」はどんな意味がありますか?


今すぐ答えるんですか???


<後日の回答>

この歌は、いつも私に色々なことを考えさせます。
私はこれまで長い間悩むことばかりで、おかしなことを言うみたいだけど、現在ひどい病気のただ中にあるにも関わらず、人生で最後に幸せが訪れたと感じています。

こんな風になるとは想像もしたことはなかったのですが――私はやりたかったことをしてはこなかったのに今は本物の「豊かな」人生を送っています――私は本当に裕福で、満ち足りています。
だから、この歌は、あのとき周りがどんなにごちゃごちゃに見えていたか思い出させます。
私の少女時代は本当にごたついていました・・・けど、今はもう違います。
これは良い答えではないでしょうが、この歌は、私には時代ごとに違う意味を持ってきます。
この歌の歌詞は、すべて現実の出来事か、私の人生、また私とナンシーの友情を反映したものです。
たぶん私たちは互いに嫉妬しあっていた時もあると思います。私はいつでも真剣に交際している人がいたので、彼女はきっと私が彼女にはないものを持っていると考えていたでしょう。
そして、私はミュージシャンになりたいと思っていたんです。

私たちは自分の持っていないものをほしがるものでしょう?

彼女のような友達は決して他にはいませんでした。私には他にも親友と呼べる人がいたけど、それは決してナンシーの代わりにはなるものではありませんでした。



Q45
ナンシーの他の歌で、あなたが出てきたり言及されたものはありますか?



わかりません。



Q46
ナンシーが歌っている「ジョン」について、あなたは彼を知っていますか?
どんな人物でしたか? あなたもジョンとナンシーと行動したことがあれば、どんなことをしましたか?
何年にジョンの事故があったか覚えていますか?
ナンシーのアルバム「Once in a Very Blue Moon」のジャケットには、バイクのヘルメットがテーブルの上に置かれています。それはジョンを暗示するですか?
ジョンのラスト・ネームを教えてくれますか?



ジョンのことは知っています。…けど、ナンシーに頼まれない限りはこれ以上は答えません。



Q47
20代から30代の頃、あなたは人生において、どんな目標や夢に向かって行動していましたか?
この頃のナンシーとの関係はどんなものでしたか?



私たちはこの頃はあまり頻繁な付き合いはありませんでした
私は虐待などの問題で時間がなかったし、彼女はキャリアをあげていっているところでしたから。
私たちはあのアルバムを手がけ、その後別の道に別れました。
一度、彼女がこのアルバムのためのパーティで、私をステージに上げたことがありました。そこで彼女は私を一緒に歌わせたんです。私は凄く驚いたものです。



Q48
30代から40代のあなたの生活、目標、夢はどんなものでしたか?
この頃のナンシーとの関係はどんなものでしたか?



よく連絡を取り合っていました。
私の人間関係はまだひどいもので…私は幸せな生活を送っていませんでした。
私たちの話は、時にはただ「元気?」「今でも好きだよ」と言うだけということもありました。