美しい歌 ~好きな歌の訳、解釈、若しくは雰囲気の紹介

好きな歌の訳、解釈、若しくは雰囲気の紹介

Pour Me a Drink

Pour Me a Drink
(Clive Gregson, Edwina Hayes)


◆1杯ついでくれ◆




1杯くれないか、たばこを1本くれ
過去を忘れるのを手伝ってくれ
1杯くれ、もう1杯
俺の魂を吹き抜けるこの冷たい風を追い出すために


俺の人生が写った写真を見てくれ
これらの顔を見たらあの頃を思い出す
俺が笑うことを知っていた頃があったんだ
忘れるために飲んでも、その事はよく思い出す


1杯くれないか、たばこを1本くれ
過去を忘れるのを手伝ってくれ
1杯くれ、それからもう1杯
俺の魂を吹き抜けるこの冷たい風を追い出すために


色んな約束、色んな空想や計画
色んなチャンス、全部この手からこぼしてしまった


1杯くれないか、たばこを1本くれ
過去を忘れるのを手伝ってくれ
1杯くれ、それからもう1杯頼む
俺の魂を吹き抜けるこの冷たい風を追い出すために



※※※

この歌詞を聴いて、そろそろ人生を振り返る年齢となった男性の歌だと思ったのですが(そんなわけで訳語には「俺」を使っています)、歌っているのは意外に若い女性でした。
エドウィナ・ヘイズ(Edwina Hayes)は1973年生まれのイギリスのシンガー・ソングライターだそうです。私はこの歌で初めて知りました。
若々しい透明感のある歌声ながら、時折聞かせるかすれた声がこの歌の雰囲気に意外と合っています。
とはいえ、やっぱりこの歌詞ならもっと年齢の行った人に歌ってほしいな〜と思わなくもないような気がします。
私がこの歌を聴いたのはナンシー・グリフィス(Nanci Griffith)のアルバムでですが、ナンシーの円熟味を増した声がすごくよくあっていました。
他には、「酔いどれ詩人」と呼ばれるトム・ウェイツ(Tom Waits)の渋い声でも聞いてみたい気がします。この人なら本当にぴったりだろうなぁ。


ちなみに、エドウィナ・ヘイズは、ナンシー・グリフィスのコンサートツアーのサポートメンバーにもなっています。アマゾンのこの曲が入ったアルバム「ポウ・ミー・ア・ドリンク(Pour Me A Drink)」の説明によれば、ナンシーは彼女の声を「今、イギリスで最もスウィートな歌声の持ち主」と評したとか。


ついでなので、若い女性っぽい訳も作ってみました。


※※※


  一杯飲ませて タバコに火をつけてちょうだい
  今までのこと忘れさせて
  一杯、もう一杯ちょうだい
  この心の中を拭きぬける冷たい風を追い出したいのよ

  この写真を見て。私の人生よ
  写真の中の人たちを見たらあの頃をまざまざと思い出すわ
  私にも笑えるときがあったのよ
  忘れるために飲むのに、そんなことはよく思い出す


※※※

何となく訳の内容が違ってる気もしますがw
こちらは元の歌詞に忠実にとかは気にせず、雰囲気重視でやってみました。雰囲気出ているでしょうか?