美しい歌 ~好きな歌の訳、解釈、若しくは雰囲気の紹介

好きな歌の訳、解釈、若しくは雰囲気の紹介

Deadwood, South Dakota

Deadwood, South Dakota
(Eric Taylor)


サウスダコタ州デッドウッド◆


よき時代のこと
若者達は大声で笑う
サウスダコタの昼下がり、デッドウッドの酒場で
年寄りたちはドアのそばで
頭を預けながら
女の息に混じったウィスキーの香りのことで冗談を言い合っている


ある者は若いミッキー・フリーについて話す
この男はタングリバーの谷で牡鹿狩りの最中に片目を失った
また別の者はカリフォルニア・ジョーのことを話す
これはブラックヒルズをとおって手紙を書いたが、
そこには金の山だったということだ



ポケットには突然わいた黄金
太陽は木々の間に沈んでいく
そして、彼らは神に感謝する
自分たちが住む大地のことを
白人達が自分たちの好きなようにしている大地のことを



平底の靴を履いた馬鹿者が東からやってきて
セント・ジョゼフ紙という新聞で読んだというニュースを伝えた
それを聞いてみんな祝杯を挙げた なぜならそのニュースは
クレイジーと呼ばれた男のことで
そいつは捕まって処分されたというものだった


その東から来た男は新聞の記事を読んだ
年寄り達はよく聞こえるようにそばへ寄ってきた
「これによれば、クレイジー・ホースは
逃げようとして殺されたそうだ
それはこの9月のことだが
詳しい日付は書いてない」



★繰り返し



そうして、話題はウィスキーと女のことに戻っていく
それから、草原の夜は寒いこと
インディアンとの戦いのこと
例の東の男は、去っていく前にもう1杯注文した
そして床を掃いていたクロー族の少年に
その新聞をやった


ポケットには今も突然わいた黄金
太陽は今も木々の間に沈んでいる
そして、彼らは神に感謝する
自分たちが住む大地のことを
白人達が自分たちの好きなようにしている大地のことを
したいように、好きなようにしていることを




※※※
クレイジー・ホース:インディアン部族のスー族の戦士。1877年9月5日(合衆国陸軍の公式記録では6日。9日とする資料もある)、司令官との会談を申し入れられ、強引に連行された。が、連れていかれた場所は営倉だった。クレイジーホースは激しく抵抗し、元仲間だったリトル・ビッグマンとタッチ・ザ・クラウド、白人兵に押さえ込まれ、ウィリアム・ジェントルズという歩哨によって銃剣で刺殺された。(ウィキペディアより)


映画「アバター」を見てきました。
自然の調和と文明の衝突を描いたもので、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」を彷彿とさせました。
しかし、正義と悪がはっきりと二分され、ヒーローは正義の側にいるという構図は、ハリウッド的だと感じました。
映画の中に「人間はいつでも自然を破壊してきた」というような台詞がありました。
この言葉に、自然と調和してきた文化もあったということを無視しているように感じ、傲慢さを感じました。
もしかしたらそこまで計算されつくした台詞なのかもしれませんが。


今回ご紹介した歌と「アバター」は関係ありませんが、映画を見てこの曲を思い出したので取り上げました。